ヘビの基本的な飼育方法

ヘビの基本的な飼育方法

はじめに

手足のない長い体に多種多様な色模様。その奇妙な姿に薄気味悪さを感じる人も多いかも
しれません。しかしヘビは爬虫類の中でも特に手間がかからず、初心者向けのペットであ
ると言えます。静かで清潔で餌も毎日与える必要がなく、さらに運動量も少ないので飼育
スペースもとりません。
今回はそんな魅力的なヘビの基本的な飼育方法について解説します。

確認事項

ヘビの生息環境

ヘビは大きく分けて地上生、樹上生、水生、地中生のものがいます。ペットとして一般的
に飼われているヘビはそのうち地上生と樹上生のヘビであることから、この記事では主に
その2種のヘビについての解説をしています。

入手方法について

野生のヘビを探すという人がたまにいますが、野生のヘビを探しに行くのは大変危険なの
でお勧めしません。そのヘビの生息環境がわかりやすいことや、ペットとして飼えなくな
った時に自然に帰せるなどのメリットは確かにありますが、まず捕獲をするのに素人では
怪我をする可能性が高いです。
初めは、ヘビを飼っていて譲ってもらえる人から飼う方が、人にある程度馴れていること、人間が与える餌を容易に食べてくれることなどメリットが多く、飼育について困っ
た時に相談することもできます。

必要なもの

・飼育ケージ
・床材
・シェルター
・水入れ
・蛍光灯
・保温器具
・温度計
・木の枝や石など

飼育設備

ヘビは基本的に繊細で臆病な生き物です。飼育環境が適していなかったり、ストレス過多
な環境であると拒食したりすることがよくあります。そのヘビの生態に合わせた環境作り
を心がけてください。
また、ヘビは脱走が得意なことでも知られています。もしもヘビが家の外に逃げてしまっ
たら、ヘビの生命に危険が及んでしまうことはもちろん、ヘビは怖がられたりすることが
多い動物ですので、大変な騒ぎになってしまうでしょう。ヘビはわずかな隙間からも逃げ
ることがありますので、十分注意して飼育環境を整えてあげてください。

地上生のヘビの飼育設備

ケージ

ヘビは運動量が少なく、一日のほとんどをとぐろを巻いてじっとしていることが多いです。
よって飼育スペースはケージの一辺がヘビの体長の半分くらいあれば十分です。もちろん
スペースにもっと余裕があればそれにこしたことはありませんが、広すぎても落ち着かな
いことがあるので、広くても体長分くらいで良いでしょう。
ケージはガラスやプラスチック、アクリルなどが利用できますが、地上生と言ってもその
環境は様々です。砂漠であったり森の中だったりします。特に乾燥地帯に住むヘビは湿気
に弱いので、ケージの上や横に網を張って通気性を良くする工夫も必要です。その場合は
脱走に注意して、柔らかくて目の細かい網を張るようにしてください。

床材

床材は砂、バークチップ、牧草、おがくず、新聞紙などが利用できます。好みで選んで構
いませんが、掃除のしやすい新聞紙やバークチップをお勧めします。
何よりも排泄物の処理などをこまめにして、常に清潔な状態を保つことが重要です。

シェルター

ヘビは繊細な生き物です。不必要に見られたりすると、ストレスで体調を崩してしまうか
もしれません。ケージ内には必ずシェルター(隠れ場所)を設置してください。植木鉢を
逆さにして出入り口をカットしたものや、木などで手作りするのも良いでしょう。もしも
鉢植えを利用する場合は、穴を塞いでしまってヘビが体を詰まらせないよう配慮してください。
大きさはとぐろを巻いた時に体がすっぽり入るものにしてください。また、出入り口はヘ
ビが餌を食べて体が大きくなっても通れるくらいの余裕をもちます。

水入れ

ヘビにとって水入れは水を飲むためだけのものではありません。脱皮前に皮を柔らかくす
るために水浴にも使うのです。水入れにはバットなどの広くて浅く、安定感のあるものを
選んであげてください。とぐろを巻いたヘビが入れるくらいの大きさが良いでしょう。
ただし乾燥地帯に住むヘビは水を入れると湿気が発生してしまうので、水入れは設置せず
週一くらいで給水を行うか、ときどき霧吹きでケージ内を湿らせてください。

蛍光灯

ヘビは爬虫類の中でも特に紫外線を必要としないペットだと言われています。紫外線ライ
トなどは必要ありませんが、朝と昼は普通の蛍光灯で照らしてあげてください。(夜は必ず
消してあげます)また、蛍光灯の熱で餌の温めなどをすることもできます。

保温器具と温度計

ヘビのほとんどの種類での適温は25度前後と言われていますが、種類によっては適温が
異なってきますので、必ずヘビの適正温度を理解しておいてください。温度計によって温
度は管理し、ヘビの様子を見る度に温度計も確認する癖をつけておきましょう。
保温器具は上から暖めるヒヨコ電球や、下から暖めるパネルヒーターなどがあります。昼
間と夜間の温度管理にも便利なので、タイマー機能付きのサーモスタット(保温器具の温
度を設定した温度に保ってくれる器具)があると良いでしょう。注意事項として、ヒヨコ
電球などの直接触るとやけどをする可能性のあるものは、防護カバーをつけるようにして
ください。
※ヘビは5~10℃の低い温度が長時間続くと冬眠する可能性があります。飼育下では冬
眠の必要がないので、冬眠させないようにしましょう。(熱帯生などに生きるヘビは冬眠し
ません)

木の枝や石

ヘビがより生活をしやすい環境作りをするため、木の枝や石を入れてあげましょう。ヘビ
は脱皮をする際に木の枝や石に体をこすりつけます。石ならざらざらしたものが良いでし
ょう。ただし尖ったものだと皮膚を傷つける怖れがあるので、十分気をつけてください。
シェルターがざらざらしているものなら、これらは用意しなくても構いません。

樹上生のヘビの飼育設備

ケージ

樹上生のヘビには完全に樹上生のヘビと、半分樹上生で半分地上生のヘビがいます。
完全に地上生のヘビと比べて上下に活動することが多いので、ケージは幅よりも高さのあ
るものを選んでください。高さのあるケージは湿気がこもりやすいため、上部は網にして
ファンなどで換気をしてあげてください。

床材

地上生のヘビと同じく、新聞紙などを利用してください。

木の枝

様々な大きさの木の枝を入れますが、ヘビがからみつきやすい木を選ぶようにしてくださ
い。胴の太いヘビは幹の太いものが良いですし、胴の細いヘビは上にいくと枝が広がって
いるような木が望ましいです。木が細すぎると登れないので、蛇の直径と同じか、倍程度
の太さの枝を用意してあげましょう。

シェルター

完全な樹上生ではないヘビには必ずシェルターを入れてあげてください。完全な樹上生の
ヘビについては観葉植物を複雑にレイアウトするなどして、安心できる環境を作ります。

水入れ

地上生のヘビと同じく、体の大きさに合わせたものを用意してあげてください。

保温器具

これも地上生のヘビと同じ設置の仕方で大丈夫です。温度管理をしっかりしてください。

餌の種類

ヘビは肉食なので、すべて動物食です。飼育下の多くのヘビはマウスやラット、ヒヨコを
食べさせます。(巨大種はウサギなどを食べます)ただ、ヘビはとても繊細なので餌にもこ
だわりがあります。普段食べていない餌には興味を示さないことが多いので、入手ルート
が困難でコンスタントに入手できない餌は与えないようにしましょう。よって一番与えや
すい餌はヘビの万能食であるマウスかと思います。マウスは爬虫類専門店などで購入でき
ます。

与える回数

餌を与える回数はヘビの大きさによっても差がありますが、基本的には成体で週に1~2
回。幼体で週に2~3回、巨大種で月1~2回を目安に与えてください。餌を入れてしば
らくしても食べない場合は餌を片付けてください。ヘビはお腹が減っていないと餌を食べ
ません。

生餌

生きたまま餌を与えるのはあまりお勧めしません。マウスがヘビを攻撃して怪我をするこ
ともありますし、そのショックでヘビが拒食になることもあります。
冷凍マウスがよく出回っていますので、冷凍マウスは必ず完全に解凍して、ヘビの体温温
度(40℃前後)に温めてから与えてください。

脱皮

成熟したヘビは年に1~2回ほど脱皮をし、若い個体はさらに多くの回数の脱皮をします。
脱皮の兆候としては体全体の色がくすんで、目の色が白く不透明になります。その目の白
さが3~4日ほど続いた後、また透明になって脱皮が始まります。
脱皮前のヘビは攻撃的になっているので、あまり触らないようにしましょう。掃除も頻繁
にせず、静かな環境を作ってあげてください。神経質になっているようならケージに布を
被せて落ち着かせます。
上手に脱皮ができたら、記念に脱け殻を保存するのも良いでしょう。

 

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