災害と動物「後編:災害救助犬」

前回に続き、災害と動物に関する記事をお伝えしますが、前回はペットとしての動物ですが、今回の記事では阪神淡路大震災や東日本大震災で活躍し、多くの命を救った災害救助犬 についてご紹介します。

みなさんは災害救助犬 がどんな犬で、どんな現場で活躍しているのかご存知でしょうか?

(前編「災害時のペット問題」はこちら

災害救助犬( Search and rescue dog)ってだろう?

災害救助犬とは、台風や地震などの災害時に救助隊員とともに、土砂崩れに巻き込まれた行方不明者を見つけ出してくれる犬達のことです。
また、優れた嗅覚で山などで遭難した人達のニオイなどの形跡をたどり、探し出すのも災害救助犬のお仕事の一つなんです。
災害救助犬はスイスで、山岳救助に犬をつかったことが始まりではないかと言われています。

災害救助犬の犬種は?

災害救助犬として活躍している犬はラブラドール・レトリバーやジャーマン・シェパードが中心ですが、パピヨンやダックスフンドと言った小型犬も活躍しています。
犬種自体は限定されませんが、鋭い嗅覚を持つ狩猟犬が向いているとも言われており、大きさは中型犬以上からが一般的とされ、活躍している災害救助犬のほとんどが中型犬や大型犬がほとんどです。

ですが、狭い瓦礫の間を通りぬけるためには小型犬の体系が活かされます。
特にダックスフンドはもともと穴の中に潜んでいるアナグマを狩猟するために品種改良された犬になるので、土砂崩れや瓦礫が散乱している場所では大活躍しているんですよ。

3つの分類に分かれる救助犬

救助犬の中でも実は災害時の場所により、3つの救助犬に分類されます。

  1. 水難救助犬
  2. 地震救助犬
  3. 山岳救助犬

災害場所によって活躍する救助犬はことなり、いろんな災害を想定して、それにあった救助が出来るように訓練され待機しています。

救助犬になれる確率は?

救助犬になれる確率は100頭中4頭になります。
※これは無差別に犬を選んだ時の確率です。

救助犬に向いている子の性格は

  • 攻撃性がない。
  • 動作が俊敏。
  • 嗅覚に優れている。
  • 狩猟本能が高い。
  • 体力がある。
  • 物音に怖がらない。
  • 高い場所でも平気。

などが挙げられ、そこからさらに、訓練をして救助犬の適性を判断します。

救助犬の訓練

救助犬は6か月目から徐々に訓練が始まり、2歳までに救助犬になれるように訓練していきます。

救助犬になるための訓練は

  • 狭い瓦礫の間を通るために、『ふせ』したまま、前進する訓練。※ほふく前進
  • 瓦礫の上など地面が不安定な場所でも対応できるように、階段・シーソー・スロープを使って恐怖心を無くす訓練。
  • 救助隊が近寄れない場所でも、声掛けの指示で的確に動けるように、訓練士と離れた場所から指示に従わせる、服従訓練。
  • 訓練用に作られた災害現場での、瓦礫や土砂崩れでの本格的な練習訓練。
  • ヘリコプターでの出動の場合、怖がらないようにヘリからの出動を想定した訓練。
  • 水難救助犬では、溺れている人に対して、救助者のもとに浮き輪を渡し、岸に引っぱっていく訓練。
  • 山岳救助犬では、倒れている人や土や雪に埋もれた人を見つけ出す訓練。

水難救助犬・地震救助犬・山岳救助犬によって多少訓練方法はことなりますが、それぞれに適した訓練を行っています。

1995年に起きた阪神淡路大震災の時に、海外からも災害救助犬が派遣されましたが、人がいない場所に反応する救助犬が多く、思ったほどの成果をあげることが出来ませんでした。その原因は訓練方法にあるとされていて、海外の救助犬の訓練では褒美として食べ物を与えて訓練されたことに原因があります。

この褒美で食べ物を与える訓練方は、短期間で覚えさせることが出来るメリットがあるのですが、実際の災害現場ではこれが仇となったのです。
なぜかというと災害現場では食べ物なども散乱しているため、救助犬はその食べ物にも反応してしまうからでした。

このことをきっかけに、各国の救助犬の訓練方法が見直されました。

 

このように、めったに起こらない(起こってほしくない)災害に対して日々訓練を積み、現場での経験を振り返り向上する災害救助犬。有事の際には、その活躍を暖かい目で見守ってあげてください。

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