災害と動物「前編:災害時のペット問題」

「災害」といっても私たちの身に降りかかる自然災害は、地震や倒壊、台風、豪雨などいつどんな形で起こるかわかりません。
その時、飼い主さんはどのようにペットを守ることができるでしょうか。

東日本大震災や熊本地震など過去に起きた災害時のペットの問題点から今できることは何か考えてみたいと思います。

災害でのペット問題とは

過去の問題点の多くは以下の通りです。

  1. 飼い主さんが避難所を知らなかった。ペットとの避難を考えていなかった。
  2.  災害時の避難所に人だけ避難して、ペットを置いて行ってしまったための二次災害。
  3. SNSなどの誤情報に振り回された。
  4. ペットの不安への対処。

私たちは日々生活している中で、反省を込めて「あの時あーすればよかった」と後悔することがあります。ですが災害が起きる前にできたはずのことを怠っていたために、愛するペットが危険やストレスにさらされることになってしまったら後悔しきれません。

可愛いペットを見ていると、今できることを真剣に考えたいと心が動かされるのではないでしょうか。もちろん予期しなかった災害は多数ありますが、今回とりあげた過去の災害時問題となっていた点は、ある程度防ぐことができるものです。
ぜひ役に立てて頂きたいと思います。

1. 今、自分の避難所を知っておく。

突然災害が起こったらどこに行けばいいかわかりますか。実は避難所というのは市区町村という単位で行われ、住んでいる場所によって取り組みが違います。ですからご自分の住んでいる市区町村に問い合わせてみてください。

ペットと避難所に行った場合ペットと一緒に非難できる場所はあるでしょうか。もしなかった場合どのようなことが予想されるでしょうか。自分の住んでいる地域は災害時のペットをどのように扱うことになっていますか。まずは災害が起こる前に住んでいる地区の情報を知ることが大切です。

そして実際に避難所までをお散歩コースにしてみるのもいいかもしれません。

2.災害時はペットと一緒に行動することをあきらめない。

災害時にとりあえず人だけ避難所にいって後から連れてこようと思ってペットを家においてしまうと、建物の倒壊や、ペットが飼い主さんを探しに行って迷ってしまい結果的におうちに帰れず、どこの子かわからないために引き取り手のない野良ちゃん扱いになった事例がたくさんあります。

状況が許されるならペットを連れて避難してあげて下さい。ペットの不安軽減だけでなく一緒に避難できることは飼い主さんの心のケアという観点からも重要であることが確認されています。

3.誤情報に振り回されないようにペットとの災害マニュアルを読む

ある人が「他の飼い主さんたちのために良い情報を伝えたいと思ってSNSにあげた情報」が混乱を招いてしまったという例があります。その情報で問題視された言葉が「同行避難」と「同伴避難」という言葉です。

初めて聞くとどう違うの?と思いますよね。実はこの二つ全く意味が違うのです。

  • 同行避難
    避難所だけでなくペットと一緒により安全な場所に行くこと。一緒に逃げる!という意味です。
  • 同伴避難
    避難所でペットを飼育することを意味します。「同伴」という言葉からは、いっしょにいられるイメージがあるかもしれませんが、実際は避難所に行った後、ペットと別々の暮らしをすることを意味していて、同じ部屋で過ごせるという意味ではないのです。

「同伴避難ができる避難所があるよ!」と善意で情報を送った人も受け取った人も、その避難所はペットと一緒に暮らせると思っていました。ですが実際は違っていました。

こうした実例から環境省は「人とペットの災害対策ガイドライン」の中で言葉の意味を載せた改正版を出しました。この言葉の意味を知っているだけでも災害時に必要な情報を切り分けることができるのではないでしょうか。

4.ペットを安心させる

ペットといっしょに災害に遭われた方々のアンケートによると、一番困ったことは「ペットの不安が治まらない」というものでした。フードや水が手に入らないこと以上に大変だったという声はとても貴重です。

状況が理解できないペットにとって、災害は私たち以上に大きなストレスになるのかもしれません。
急な環境の変化から不安になり体調が悪くなってしまうこともあります。ですから普段から「安心できる場所」ケージに慣れさせることや「飼い主さんと一緒にいれば大丈夫」と感じる信頼関係がとても大切です。

まとめ

災害の種類は様々です。その時その場ですぐに判断しなければならないことがほとんどです。
ですが今いろんな場面を想定して災害の備えをしている人がペットをしっかり守れることになります。
なぜでしょうか。

災害の時分かっていることは、自分も周りの人も平常心ではいられないということです。思考が働かない、考えられなくなります。ですからゆっくり考えられる今何をするか考えておくなら、その時思い出され、良い判断に繋がるからです。
今できることは災害を「考えること」これが自分と自分の家族ペットの命を救う一歩になります。

またお伝えしたいもう一つの点、普段から近所の方との交流を意識することは大切ではないかという点。避難所でのペットは敬遠される情報が多い中、被災された方々がペットをきっかけに話をして「気持ちを共有できた」「動物を触って気持ちが穏やかになった」という意見や避難所の雰囲気が穏やかだったという報告もあります。
アレルギーやペットがお好きでない方もいらっしゃるかと思いますが、普段からお散歩の時などにあいさつやちょっとした会話ができているなら、ペットに対する見方も多少変わってくるかもしれません。

普段からどんなことができるかいろいろ考えてみたいですね。

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