元動物実験犬のしょうゆちゃんのお話(1)

2回連載で、元動物実験犬だったしょうゆちゃんに起きた出来事と私たちの知らないところで行われている動物実験についてご紹介します。

動物実験って?

みなさんは動物実験犬という存在をご存知ですか。

私たちが何気なく使っている商品が開発される時、人体でのテストの前に動物に対して商品を使用し実験を行なっています。例えばメーカーや薬品会社では、シャンプーや目薬の開発の際に目に入ったらどんな刺激があるかなどです。
また獣医学生が実習として使う場合もあり、様々な機関が実際に動物を使って実験をしています。

名前もない実験犬

しょうゆちゃんは、北海道の酪農学園大学で獣医学生が行う実習用の犬として飼育されていました。ペットではありませんので名前もないことがほとんどの実験動物ですが、犬のお世話係をしていたある学生さんが、その犬が別の実験に使われた後、安楽死を迎えることを知り、勇気を出して受け入れたいと申し出たことで学生さんのおうちの子となり、しょうゆちゃんになりました。

このように、私たちが手にする多くの化粧品や医薬品、医療のために、たくさんの動物が実験用の商品として売られ、飼われ、実際に薬品を投与され、手術をしたことのない学生に外科の練習として、おなかを何度も開けられ閉じられます。

名前を付けられることもなく、誰かと一緒に遊ぶこともなく、褒められることもなく、毎日痛みの伴う実験にされるためだけに生かされています。そして使えなくなると安楽死です。これは事実です。

痛みの伴う動物実験

どんな実験があるのでしょうか。例えば目薬の実験にはウサギがよく使われます。大きさが手ごろで苦痛があっても鳴き声をあげないからだそうです。「眼刺激性試験」といってウサギの目に点眼をし、手足でこすらないように頭だけ出る拘束機に入れられます。まぶたもクリップで固定され3~4日も痛みと苦痛に耐え続けさせます。

麻酔をしないので苦痛に耐えかねて暴れ首の骨を折って亡くなるウサギもいるようです。人のための開発といわれていますが、一方ではウサギと人との目の構造の違いや倫理的観点からこうした実験は疑問視されているのも事実です。

感情を持たない動物実験

先ほどのしょうゆちゃんがいた大学では、今回の譲渡に関して『本来犬は大学が購入したものなので実験に回すのが先』との考えでしたが、こちらの学校が元々キリスト教に基づく精神があることと世の中の動物福祉を考慮したとのことで、譲渡に至りました。

ある獣医倫理学の先生の言葉で『世話をしている実験犬に感情が出てきたら実験には使えない』というのがありますが、その言葉の意味を考えると、実験をする人たちは本来人が動物にもつ温かな感情を持つことなく実験を行ってきたのでしょうか。目の前にいる動物に対してどんな気持ちでいたのでしょうか。

これは決して簡単なことではなく、実験している人も楽な気持ちではなく行なっていると思われます。

つづく

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