ペット&終活(後編)ペット信託について

前編では、ペットの飼育ノートをご紹介しました。
今回は、後編として「ペット信託について」です。

信託とは、自分の財産を信頼できる人に託し管理・運用してもらう制度です。この制度を利用して、ペットのために行う契約を「ペット信託契約」といいます。まだよく知られていないペット信託について、メリット・デメリットや手続き方法などをご紹介します。

ペット信託とは?メリットとデメリット

法律上、ペットは「もの」という扱いになるため、ペットに財産を遺すことはできません。そこで利用できるのがペット信託です。

ペット信託とは、飼い主さんが元気なうちに、ペットのために準備しているお金の管理を、信頼できる人に託す契約です。または、自分が代表として管理会社を設立し、新しい飼い主さんと信託契約を結ぶことをいいます。

ペット信託のメリット

遺言と違い信託では飼い主さんの生死に関係なく、ペットのお世話ができなくなった場合に利用できます。例えば、飼い主さんが高齢で施設への入所が決まった場合などです。信託契約を結んでいれば、新しい飼い主さんは決まっているし、飼育費も管理されているため、ペットの生活を守ることができます。

ペット信託のデメリット

「信頼して託す人を誰にするか」「新しい飼い主さんは誰にお願いするか」を決めるのが難しいことです。一般的には、個人にお願いすることが多いと思います。心から信頼できる人を前提に、お金の管理がしっかりできるかどうかも考えて決める必要があります。

また、ペット信託はまだ認知度が低く、取り扱っている会社も少ないため、わからない点が多いです。専門の信託業者においては、手続きにかかる費用も高めなようです。

ペット信託の手続き方法

ペット信託の手続きには3つの方法があります。

➀信頼できる家族・知人と個人契約を結ぶ
お願いする家族や知人がいる場合です。専門家立ち合いのもと(ペット信託契約では、行政書士に依頼することが多い)、家族や知人を管理者とした信託契約書を作成し信託契約します。

➁飼い主代表の管理会社を設立する
お願いできる個人がいない場合は、飼い主を代表とした会社を作っておく方法があります。
会社を設立する理由は、ペットのために用意しているお金を会社に移して管理することで、相続財産ではなく信託契約で使えるお金として置いておくためです。相続とは別になるので、相続税もかかりません。

飼い主さんは、行政書士などの専門家指導のもと、契約内容の詳細を記した遺言書を作成し、新しい飼い主さんと信託契約を結んでおく必要があります。このため、事前に新しい飼い主さんや支払う謝礼金などを決めておくこと、またお願いしたい飼育方法などがあればまとめておきましょう。

➂信託会社へ依頼
数は少ないですが、ペット信託を扱っている専門の会社があります。規定や費用など詳しい内容は会社によって違いますので、一度電話で問い合わせしてみてからの方が良さそうです。

ペット信託費用の相場はどのくらい?

必要な費用は依頼する法律事務所によってまちまちです。

  • 個人同士での契約費用相場
    行政書士相談費用:5千円~
    信託契約書作成費用:15万円~
     
  • 会社設立の費用相場
    会社設立費用・契約書や遺言書作成費用など:25万円~30万円
    会社の運営費用:1~4万円/月

どちらの場合も、ペットの飼育費用として100万円から500万円(ペットの年齢や飼育条件などによって変動)は用意しておいた方が安心です。

まとめ

ペット信託はまだ認知度も低く、取り扱っている会社も少ないのが現状です。専門の会社に依頼するとなると、費用もかなりかかってしまいます。飼い主さんが最期までお世話できることが一番良いですが「万が一」を考えたとき、ペット信託という制度を知っているだけでも、少し安心できる気がします。

avatar
  メールで受信  
最新 古い順
通知する
trackback
ペット&終活(前編)飼育ノートを作ろう - きゅーぺっつ

[…] 後編はこちら […]

きゅーぺっつのおすすめ記事をよむ

人気記事ランキング

一番上へスクロールするボタンを有効または無効にする