ペットと触れ合えるペットカフェ、何が問題?(後編)

連載コラムの後編です。

ペットカフェの実状について2回に分けお伝えしています。
前回では、ペットカフェの開業の容易さから来るリスクについて取り上げました。開業してからお客とのふれあいについて今回は書かせていただきます。

前回はこちら

動物たちに適さない環境

ペットカフェのタイプで、保護猫と里親さんとを出会えるようにする譲渡型というスタイルの他に、フクロウや爬虫類、ハリネズミといった野生動物を見せて利益を得る展示型というものがあります。

本来野生動物は人目につかない所で生活していますから、変化のない環境が適しています。ところが展示型の多くは隠れるところもなく、一日中人目にさらされます。
フクロウは一日中足かせを付けられ、紐で木に縛られたままお客さんの前にいて、毎日何人ものお客に触れられることになるので、彼らにとって精神的にも肉体的にも大きな負担になります。音楽もストレスのひとつです。野生動物は弱った時、自分で身を隠し、ひっそりと体力を回復します。弱ったそぶりも見せません。野生では襲われてしまうからです。

ですからカフェにいる彼らは体調が悪くなっても気づいてくれる人はなかなかいないかもしれません。動物は本当に我慢強いのです。また縄張りがあるので、ある程度の広さが必要ですが、現状では確保するのが難しいのではないでしょうか。

なお、これまでキューぺつで取り上げてきたカフェは、オーナーがその点をしっかりと認識しているので、とても良い環境を作っています。

SNSとペットカフェ

少し前に「インスタ映え」という言葉が流行りました。綺麗なものや非日常感が他の人の「いいね」を誘うこともあり、珍しい動物との写真などはまさに最適な被写体です。最近は「エモい」という言葉が流行っており、こちらもペットの可愛らしい写真で「癒されるね〜」などの共感を誘う上で最適な被写体となっています。

私たちは動物に癒しを求めていますが、その動物がストレスを抱えていると知ってどんな気持ちになるでしょうか。

自分や気心知れた友人などが飼っているペットと「可愛い!」といって写真を撮ってインスタにあげる、これはそれほど負担はないのかも知れません。しかし、初めて会う知らないお客に執拗に追いかけられて写真を撮る、であったり、何度もポーズを要求されるなど、私たちにとっては楽しい思い出のひとつかも知れませんが、動物たちにとってはストレスになっているかも知れず、その後もずっとそこにいなければなりません。
「助けて」と声をあげることができないのです。

まとめ

「ペットカフェ癒し効果抜群」などとメディアで取り上げられるとそこに行ってみたくなるかもしれません。でももしまたそのような話題を耳にしたらこの記事を思い出してください。

生体を考えると本来は会えない動物もいます。本来その個々の動物にあった場所があり、その動物の生態を知って、彼らの本来の姿、人とのあるべき距離を保つことは大切なのではないでしょうか。ですので、過剰な触れ合いは避けるべきです。

前編の最初にもお伝えしたように、すべてのペットカフェに問題点があるわけではありません。命を大切に考えているお店もあります。でも、それがどこかなどは外からはわかりません。ですからペットカフェに行くにしても興味を持ったその時に、少し調べてみるのはいかかですか。きっと動物にとってよく考えていると思える場所、その命を大切に扱っているお店に出会えるかもしれません。もし入ってから良い店ではなかったとわかったら、自分だけでも動物を考えた良いお客になることもできますね。

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