セラピー犬はストレスを感じているか?

人の心に寄り添い癒しを与えてくれるセラピー犬。その活躍は多くの人の不安をやわらげ、精神的な支えとなっています。
では、人を癒しているセラピー犬はこの仕事についてどう思っているのでしょうか。米国で行われた研究報告がセラピー犬の気持ちを教えてくれます。

 

セラピー犬のストレス度がわかる研究方法とは?

米国の5つの病院で100人以上の患者さんと26匹のセラピー犬に参加してもらい、犬たちの仕事中のストレスを調べました。研究を指揮したのは米国動物保護NPO法人、米国人道協会(American Humane)のエイミー・マッカラ氏。14人の研究者からなる研究チームは犬の唾液に含まれるコルチゾールの値を測定。

1匹につき5回唾液を取り、合計600ほどの唾液サンプルを分析しました。採取したのは普段の生活の中で朝、昼、晩、そして仕事中は病院についたとき、サービスベストをつけたときなどです。コルチゾールは別名「ストレスホルモン」といわれ、ストレスを感じると過剰に分泌され、値が上昇するといわれています。ですが犬の場合、激しい運動や楽しくて興奮する時などもコルチゾールの値は上がります。

例えば、大好きなボール遊びはコルチゾールが上がる行動です。そこで研究者たちは、26匹の犬たちの行動をビデオで観察することにしました。普段の生活や仕事中、彼らはどんな気持ちでいるのか、行動を分析して「友好的」「ちょっとのストレス」「強いストレス」の3つのグループに分けました。するととても興味深い結果がでました。

 

セラピー犬はストレスを感じていない

自宅にいる時と病院で仕事をしている時の犬たちのコルチゾールの値に変化がなかったのです。それはつまり「セラピー犬は仕事に対して特にストレスを感じていない」ということです。セラピー犬の福祉に詳しいオーストラリアのウイーン獣医医科大学のリサ・マリア・グレンク氏もこの研究を高く評価しています。

そしてビデオを観察して分かったことは、セラピー犬は人に対して「親和行動」といわれる友好的な態度さえ見せていたということ。これはとても興味深いといえます。「親和行動」というのは犬同士の間で仲間と認めたときにする行動です。ですからセラピー犬は仕事をしているときでもリラックスすることがあるのです。

 

セラピー犬が楽しく感じること

仕事中にストレスを感じていないとわかったセラピー犬。他にもどんな気持ちでいるのでしょうか。

小児がん病棟で働いていたセラピー犬は、子どもに話しかけられたり、いっしょに犬用のおもちゃで遊んだりしたときに、とても喜んでいたことがわかりました。子どもが犬をブラッシングしたり、絵をかいたりしている時はそれほどではありません。
これはどういうことでしょうか。
「犬にとっては触れ合いの中で特に楽しい活動があるといっていいでしょう」とマッカラ氏は言います。つまりセラピー犬にとって患者である子どもと遊ぶことは犬同士がじゃれ合う「親愛行動」と一緒だというのです。

 

セラピー犬がストレスを感じない理由

では、セラピー犬がストレスを感じていないということは、どんな犬でも同じように感じるのでしょうか。そうではないようです。「適切な候補犬を選ぶことが大事だ」とマッカラ氏は言います。

犬は基本的に愛情深く私たち人間に癒しを与えてくれますが、セラピー犬の場合、セラピー犬に向いている犬を前もって選び、また、セラピー犬としてしっかりとした訓練を受けていることは注目に値します。犬にもそれぞれ生まれ持った性格があります。その性格を生かせる場があるなら、犬はその仕事にストレスを感じることなく楽しめるということです。

 

まとめ

犬がそばにいるだけでその場の雰囲気が変わること、ありませんか?それはその子の持っている性格がその雰囲気を作りだしているのかもしれません。
セラピー犬もそれぞれ性格があります。その性格に合った適性な場所で働くことによって、セラピー犬と人は互いに
しあわせな関係を築くことができるんですね。

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