「カメ」と言えば風水でも縁起が良いといわれる生き物で、鶴と同様に長寿の縁起物とされてきました。また、金運アップにも良いとされていて、カメの置物を置いたり実際にカメを飼ったりしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな縁起物のカメですが「ペットにすると縁起が悪い」といわれることがあるのをご存知ですか?
縁起物なのになぜ真逆の言い伝えがあるのか、その理由についてご紹介します。
カメはなぜ縁起物と呼ばれるの?
中国では、不老不死と呼ばれていた仙人の使いだったカメを、知恵と長寿の象徴として大切にしてきました。この言い伝えが、日本にも伝わり長寿の縁起物と呼ばれるようになったそうです。
長寿の象徴とされていますが、実際にカメはどのくらい生きるのでしょうか?カメの寿命は種類によって違いますが、ペットとして飼われることが多いミドリガメで20年~40年程といわれています。
長く生きるカメでは100年以上生きるカメもいるため、長寿の象徴というのも納得できますね。
カメを飼うとなぜ縁起が悪いと言われるの?
健康祈願や金運アップなど、縁起物として知られるカメですが、なぜカメを飼うと縁起が悪いといわれるようになったのでしょうか?これには、諸説あり地域の言い伝えなども関係しているようです。
理由1 カメの飼育は意外と大変だから
子どものときには、とても小さくてかわいいミドリガメですが、成長すると最大で30cmくらいにもなるそうです。おまけに、性格も凶暴になってくるのだとか。30cmの凶暴なカメを飼育するのは、想像しただけでも大変そうですね。
ミドリガメに限らず、カメは水を汚しやすい生き物といわれています。水換えを頻繁に行わないと臭いもかなりきつくなります。汚れた水は臭いだけではなく、病気の原因にもなってしまうんです。間違った方法での飼育はカメを短命にさせてしまいかねません。長生きで縁起物のカメを短命にさせないための言い伝えなのではないかといわれています。
理由2 神様の使いといわている生き物だから
カメは仙人や神様に使えている神聖な生き物とされてきました。風水では、カメの甲羅は邪気を吸い込む力があるといわれていて、厄除けとしても大切にされている生き物です。そうした神様の使いを、ペットとして飼うのは罰当たりという意味で「縁起が悪い」と言い伝えられてきたという説があります。
理由3 迷信による言い伝え
地域によってさまざまな迷信があり、その迷信がカメを飼うと縁起が悪いといわれる理由になっているところも多いです。北海道のある地域では「カメは家をひっくり返す、家が滅びてしまう」という迷信があります。
他には「カメを飼うと貧乏になる」とか「カメを飼うと病気になる」などの迷信があるようです。カメを飼ったからといって、実際にそのようなことはありません。ただ、水槽を置く場所によっては湿気がこもりやすい家になることもあり、住んでいる人の身体に悪いという理由からきているようです。
まとめ
実際にはカメをペットにしたからといって縁起が悪いわけでもないですし、何か不幸なことが起きるといったことはありません。ただ、カメは正しい飼育方法で住みやすい環境であれば、本当に長生きする動物です。
ペットとして飼うのであれば、平均的な寿命やどのくらいまで成長するのかなどを事前に確認し「最後までちゃんと愛情を注いでお世話してあげられるのか」をしっかり考えてからにしましょう。途中で飼育を放棄するのは、それこそ「罰当たり」かもしれませんね。