水棲ガメの飼い方【基本編】~飼育ポイントは水換えにアリ!~

ペットとしても人気のカメには、陸で生活をしている陸棲ガメと川や池などの水場で生活をしている水棲ガメの2種類がいます。どちらのカメもそれぞれ違った魅力がありますが、今回は、陸場でのんびり甲羅干しをする姿がとても癒し系な、水棲ガメの基本的な飼い方を、水棲ガメ飼育15年の筆者が経験をもとにご紹介します。
クサガメ・イシガメ・ミドリガメ(アカミミガメ)は同じ飼い方ができますので、水棲ガメを飼おうと思っているかたは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

まずは水棲ガメの生態をチェック!

水棲ガメは文字通り水場で生活をしているカメですが、いつも水の中にいるわけではありません。

カメは哺乳類と違って自分で体温調節ができない変温動物なので、陸に上がり日光浴をして体温を上げます。つまり、水棲ガメを飼育するためには、水場と温かい陸場(ホットスポット)が必要なのです。

自然界では冬になり気温が下がると、水底の落ち葉の下などにもぐり冬眠をする習性があります。しかし、ペットとして飼育する場合は温度管理が難しく危険をともなうため、保温設備を整えて冬眠させずに飼育した方が安心です。

また、カメは群れを作らず1匹で行動します。狭い水槽の中に複数のカメを入れるとケンカをして、弱い個体はシッポや足をかじられてしまうことも。基本的に、カメは1匹で飼うようにしましょう。

カメ飼育のポイント

  • 水場と温かい陸場が必要
  • 冬眠はさせない方が安心
  • 1匹で飼う(複数飼育の場合は、別水槽を用意)

これだけは揃えたい飼育設備

「これだけは揃えておきたい」という飼育設備があります。飼いはじめに費用がかかりますが、カメが元気で長生きできるように、ぜひ揃えてあげてくださいね。

水槽

水槽は、最低「甲羅の3倍くらいの大きさ」が必要です。

水棲ガメの幼体は甲長(甲羅の長さ)が、2~3cmくらいと手のひらにすっぽりと収まってしまうくらい小さく、最小サイズの45cm水槽でも十分のように感じると思います。しかし、カメの成長は驚くほど早く、1年もたてば倍のサイズに成長することも珍しくありません。

水槽はカメの成長を見越して、はじめから最低60cmサイズを用意しておくとよいでしょう。市販の60cm水槽が安価でおすすめです。購入の際はセット水槽ではなく、水槽単体で購入してください。

クサガメやミドリガメは成体になると甲長が25~30cmとかなり大きくなる個体もいるため、最終的に90cmサイズの水槽が必要です。

90cmのガラス水槽は重く床の補強が必要になる場合もあり、水換えや水槽を洗う作業などのメンテナンスのしやすさから、軽い75cmサイズの衣装ケースやプラスチック製のトロ船を使う方法もあります。ただし本来カメ飼育用ではないため、ヒーターやライトの設置には注意が必要です。

水槽選びのポイント

  • 最初から60cm水槽を用意する
  • 最終的には90cm水槽が必要になることもある
  • 衣装ケースや、トロ船を使う方法もある
  • セット水槽ではなく、水槽単体で購入する

陸場

市販のカメの浮島や園芸用のレンガなどを利用して、カメが上がりやすい構造の、カメの全身が乗れる広さの陸場を用意しましょう。

カメが成長すると、市販のカメの浮島では対応できないため、複数のレンガを組み合わせたり、100均の人工芝やキッチン用の棚を組み合わせて自作したりと、いろいろ工夫をしてみてください。この工夫を考えるのも、案外、楽しいものですよ。

市販・自作のどちらにも言えますが、陸場を設置する際には、カメが挟まって溺れないように十分注意してくださいね。

陸場選びのポイント

  • カメが上りやすい構造
  • カメの全身が乗れる広さ
  • 自分で作ってもOK
  • 設置する際は、カメが挟まらないように注意する

水中ヒーターとヒーターカバー

カメの飼育に適した水温は26℃くらいです。これよりも水温が下がるとカメは動きが鈍くなり、エサを食べなくなります。

室内で水温管理をせずに飼育した場合、冬場になると冬眠するほど水温は下がらず、かといってエサを食べられるほど水温は上がらないという中途半端な状況になります。その結果、徐々に衰弱して最悪死んでしまうことにもなりかねません。

冬眠をさせないで室内飼育をするなら、26℃に水温調節ができるカメ用水中ヒーターか熱帯魚用の水中ヒーターを設置してください。その際は、カメのヤケド防止用にヒーターカバーも設置するようにしましょう。

水中ヒーター選びのポイント

  • 26℃に水温調整するオートヒーター
  • ヒーターカバーを使う

ライト(保温ライトと紫外線ライト)

陸場を作っても気温が上がらないとカメは陸場に上がりません。そこで必要になってくるのが、陸場の温度を上げる保温ライトです。

白熱灯や保温電球が、保温ライトとして使えます。カメが水に飛び込むときに水が跳ねて電球が割れてしまう心配があるため、防滴タイプのライトがおすすめです。

またカメは紫外線(UVB)に当たり、健康な甲羅に欠かせない栄養素・カルシウムを吸収するために必要なビタミンDを体の中に作ります。そのため、紫外線にあたらないと、カルシウムが吸収できずに甲羅や骨がやわらかくなってしまう病気・くる病になってしまうことも……。

カメの健康のために、保温ライトと爬虫類用の紫外線ライトを設置しましょう。

ライト選びのポイント

  • 保温ライトと爬虫類用の紫外線ライトが必要
  • 保温用ライトは防滴タイプがおすすめ

エサ

自然界のカメは雑食で、小魚や昆虫、植物などを食べていますが、飼育下では、市販のカメのエサが手軽でおすすめです。購入の際に気をつけたいのは、エサのサイズ。小さいカメ用、大きなカメ用と、カメの大きさによってエサのサイズが異なるので、よくチェックして購入しましょう。

また、干しエビなどカメのエサも市販されていますが、こちらを主食にしてしまうと栄養の偏りが心配です。市販のカメのエサを主食にして、干しエビなどは、たまにおやつとしてあげてくださいね。

エサ選びのポイント

  • カメの大きさに合ったサイズのエサを選ぶ
  • 干しエビなどは、たまにおやつとしてあげる程度にする

砂利は必要?

カメは頻繁な水換えが必要です。砂利は敷いても良いですが、水換え時にかなり手間がかかるため、あまりおすすめしません。

どんなお世話が必要なの?
カメのお世話ポイントは、「エサあげ、日光浴、水換え」の3つです。

エサあげ

1日1回、5分程度で食べきれる量のエサを水の中に入れてあげます。食べ残したものは水質悪化の原因になるので、網ですくって取り除くようにしてください。

日光浴

紫外線ライトのUVB量は、自然の太陽光に含まれるUVB量に遠く及びません。カメの健康のために、天気の良い日には、太陽光で日光浴をさせてあげましょう。

日光浴をする際には、カメが脱出しないように網などでしっかりフタをして、すだれや板を利用して半分日陰を作ります。真夏には、水温が上がり過ぎないように注意してくださいね。

水換え

カメは水中でエサを食べ排泄をします。そのうえ、かなりアクティブに泳ぎ回るので、水槽の水は1日でかなり汚れます。

水槽の水はカメの飲み水でもあるので、できれば毎日換えをするのが理想的です。期間があくと水質が悪化して悪臭がすることも。毎日が無理な場合は、少なくとも3日1回は水換えをしてあげましょう。

水中フィルターや外部フィルターも使用しましたが、若干水換えの間隔が伸びる程度で、1週間が限度でした。

「カメの飼育ポイントは、水換えにアリ!」
それがカメ飼育15年で悟った、カメ飼育の極意です。

カメはとても癒し系でかわいいペット!

カメは水換えの手間はかかりますが、それ以外は丈夫で飼育しやすいペットです。飼い主が水槽に近づくと寄ってきて、一生懸命「エサをちょうだい!」と、かわいらしくアピールしてきます。なにより、のんびり気持ちよさそうに甲羅干しをする姿は、とっても癒し系です。

飼育下の水棲ガメの寿命は30年とも40年とも言われていて、ペットとしてはかなり長寿。飼育環境をしっかり整えて、ぜひ末長く、楽しいカメ飼育ライフを満喫してくださいね。

 

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