猫とアロマ・エッセンシャルオイルの危険性

猫と暮らしている方、これから猫を飼おうと思っている方、お部屋の環境は整っていますか?
トイレや、ご飯、ケージの用意は完璧!これで猫も快適に過ごせる!とお思いの方、お待ちください。意外なところに盲点があります。それは“匂い”です。
猫の嗅覚は人間の数万~数十万倍とも言われており、我々人間にとっては良い匂いでも猫にとっては身の危険を感じる匂いかもしれません。

また、人間と猫では体のつくりが違うため、猫の体には毒になるような匂いもあります。この記事では、芳香剤、香水、線香など生活の中にある様々な匂いの中でも特に危険な“アロマ・エッセンシャルオイル”について説明します。

アロマオイルとエッセンシャルオイルの違い

近年よく聞く“アロマ”という言葉は、何となく香り全般のことに使われていますが、本来は自然の植物から抽出した純度100%精油のことをエッセンシャルオイルと言い、このエッセンシャルオイルに化学香料が合成されたものや、アルコールなどの不純物が混ざっているものをアロマオイルと言います。

なぜ猫にとって危険なのか

では、なぜこれらが猫にとって危険に成り得るかというと、先述した通りエッセンシャルオイルが100%植物由来であるためです。肉食動物の猫の体には、植物を消化・分解する機能がほぼ備わっていません。猫や我々人間にもある肝臓という臓器は解毒という働きを担っており、体内の有害な物質を分解して無害にしていますが、完全肉食動物である猫の肝臓には、“グルクロン酸転移酵素”という解毒において重要な機構がないため植物を解毒することができないのです。もちろん、100%植物由来ではないですが、アロマオイルも同様に危険であると言えます。

中毒事例

精油によって猫に中毒症状が出た事例で最も有名なのが1990年初め頃にアメリカで報告されたティートゥリーの症例です。すっきりとした香りと強力な抗菌力を持っているティートゥリーが、高濃度で配合されたシャンプーやノミ取り剤を使用された猫が相次いで体調不良になるというケースが多く報告され、のちに皮膚からの吸収が原因であることが判明しました。

中毒症状

植物の成分が体内に入り解毒されずに蓄積されると、嘔吐、食欲の減退、倦怠、筋肉の震え、運動失調、異常行動、元気がなくなるなどの症状が現れます。

特に危険なアロマオイル

猫にとって特に毒性の強い成分が、リモネン、ピネン、フェノール類、ケトン類です。リモネンやピネンは主に柑橘類のオイルに多く含まれ、グレープフルーツ、レモン、オレンジ、ベルガモット、マンダリン、ライム、パイン、ファー、スプルース、タンジェリン、ユーカリなどが該当します。フェノール類は、シナモン、タイム、クローブ、リーフなどに多く含まれ、ケトン類は、ローズマリー、ペパーミントなどが代表的なものです。その他、ティートゥリー、シトロネラなども危険です。これらの精油以外にもこれらの成分が含まれている精油は多くあるため、よく確認しましょう。

まとめ

アロマオイルやエッセンシャルオイルの危険性について説明してきましたが、いかがでしたか?
我々人間にとっては、リラックスやリフレッシュ作用があるアロマオイルやエッセンシャルオイルも、体のつくりが違う猫には非常に危険に成り得ることが分かりました。しかしながら、猫と植物の関係はいまだに解明されていないことが多いのも事実です。アロマオイルや、エッセンシャルオイルだけでなく、市販の猫用品などにもこれらの成分が多く含まれていないかよく確認し、ともに暮らす大事な猫ちゃんの健康を守ってあげましょう。

 

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